第18回日本金属サイディング工業会施工例フォトコンテスト

Contestフォトコンテスト

第18回
日本金属サイディング工業会
施工例フォトコンテスト

第18回金属サイディング施工例フォトコンテストを一般社団法人日本鉄鋼連盟の後援を得て、昨年7月1日～10月31日までを応募期間として実施し、審査を行いましたのでその結果を次の通り発表いたします。

今回のコンテストでは工業会加盟8社が全国の設計事務所・工務店・金物店・板金店様等のご協力を得て計2,595作品（昨年比9％増）のご応募をいただきました。

対象作品は、新築及びリフォームの建物で外装に金属サイディングを使用したものの中から、新築では建物の意匠性・高級感・コーディネート感覚など、トータルでバランスのとれた作品、リフォームでは施工前と比べ施工後に優れたイメージアップが見られる作品を選出させていただきました。

その結果、最優秀賞2作品（新築・リフォーム各1作品）、優秀賞8作品（新築・リフォーム各4作品）、入選賞41作品（新築21作品・リフォーム20作品）を選出いたしました（合計51作品）。

なお、前年に引き続き今回も震災被災地に対して　総額259,500円（応募作品件数に応じた額）を日本赤十字社を通じ寄付いたしました。

審査員

特別審査委員: 江口惠津子株式会社ヴェルディッシモ代表取締役, 一般社団法人日本フリーランスインテリアコーディネーター協会会長
特別審査委員: 杉田宣生一級建築士事務所 HARUハル建築研究所
当会審査委員: 理事・幹事・技術委員・事務局

最優秀賞：新築部門

株式会社高正工務店三重県 / 何気ない家川口哲史様邸詳しくみる

新築部門: 最優秀賞
地区: 三重県
応募社名: 株式会社高正工務店
施主: 何気ない家川口哲史様邸

金属サイディングは、よく倉庫っぽく見えるとか、冷たい雰囲気があるとかお聞きしますが、それもデザイン次第であり、自然環境に対する防御や外気温の遮断、さらに火災の延焼防止など、とても優れた建築資材です。
この住宅では、金属サイディングを横張りにしました。外壁材は横張りにするとコーキングの縦ラインが沢山入ってしまうのですが、コーナーで見切ることにより、継ぎ目も無くしています。そして金属サイディングと、光沢のある窯業系サイディングのクールな組合せの間に自然素材の杉格子を使うことにより、落ち着きを演出。実はこの格子の裏まで黒い塗装を施すことにより、より落ち着き感を演出しました。

株式会社高正工務店浜口大樹様（株式会社高正工務店社長）

最優秀賞「新築部門」の選定について

江口惠津子さん特別審査員のコメント

異素材の組み合わせの妙を見事に表現されています。凹凸のある母屋建物はシンプルにグレーでまとめ陰影が目立つデザイン。横張りデザインもシルエットの美しさを強調しています。
車寄せ部分は内部と天井にも気を配ることにより映し出される光があり、かつ抜けた先の景色が絵になっています。間を繋ぐ木の縦格子も美しく、自然と一体化した美しい作品となりました。
異素材の組み合わせによってそれぞれの個性を際立たせ、結果、落ち着いた飽きの来ないサスティナブルな住まいになりました。外構が整い緑が成長していくのがとても楽しみです。かなり玄人受けする作品ですね。

杉田宣生さん特別審査員のコメント

金属と窯業と木の３つの材料を組み合わせ、すっきりとした形態の住宅になっているかと思います。
特に印象に残るのが、エントランス部分？（駐車スペースでしょうか？ある意味では形状の変わった門のようですね。）の抜けた空間ですね。ぜひ、訪問させていただいて、その空間を体験してみたいと思いました。
その空間と住居部分とを木で繋いだ格好ですが、その繋いだ空間はどのような使われ方をされているのか、これも見てみたいですね。開放感のある半戸外の空間だったら私の予想通りです。
ほかにも力作がありましたが、今回のこの最優秀は、江口先生と私の２人で強く推させていただきました。

最優秀賞：リフォーム部門

リフォーム JAPAN愛知県 / K様邸詳しくみる

施工前

施工後

リフォーム部門: 最優秀賞
地区: 北海道
応募社名: リフォーム JAPAN
施主: 武冨様邸

今回で2度目のリフォーム部門での最優秀賞の受賞させて頂きました。
今までも外観の意匠及びお施主様へのランニングコスト・メリットを意識して提案をさせて頂きましたが、この2度目の受賞で外観への意匠提案が認められたと思います。この提案を今後も継続して行い、再度お施主様へランニングコスト・メリットの兼ね合いを説明を行い、誠実に金属外壁への認知度を高めて、日本国内の住宅を綺麗にして行きたいと思います。

リフォーム JAPAN 代表川瀬誠様（株式会社総建装社長）

最優秀賞「リフォーム部門」の選定について

江口惠津子さん特別審査員のコメント

ゼブラ柄の木目が大変目を引く作品です。リフォームの素材にはこのデザインは使われにくいと思いますが、よく選んでくれました。上下を分けるボーダーをなくしテラス部分を大きく見せることにより一層インパクトが強いものになりました。
瓦の色が若干気になりますが、少しづつ手を加えて家が成長するのを楽しむのもリフォームの楽しみかもしれません。アウトドアには植栽もデザインして配置、ライトアップなどされれば地域のランドマーク的な存在になるでしょう。可能性は無限大ですね。
家族の成長とともに家も成長して、長く愛着をもって暮らし続けていただきたいと思います。

杉田宣生さん特別審査員のコメント

木目の美しい外装に目を引かれました。
リフォーム前は窯業系サイディングでしょうか。飾りの胴差しが却って重たいイメージとなってしまっていましたが、リフォーム後はすっきりした外観になったと思います。
張り替えによるリフォームの成功例として推薦させていただきました。
なお、今回の応募作品で、ほかに目を引くものの中に２階建てを平屋にリフォームした、いわゆる減築の作品がありました。少子高齢化の中で、従来の「リフォーム＝増改築」から、今後は減築も一般的になって「増減改築」になっていくのかもしれません。
このコンテストで躯体が大きく変わってしまった作品を選ぶことはどうなのかとは思いますが、今後の扱いを検討して、様々なリフォーム作品が応募されやすくなるように期待したいです。